親父と娘〜心臓移植を越えて乾杯へ〜

同じ心臓病の娘と親父。娘の移植を乗り越え乾杯を目指す。娘を守るかっこいい親父でありたい。

2021-01-01から1年間の記事一覧

2021年ラスト

2021年がもう少しで終わります。 今年は、1日1日は早く、2週間はやや長く、1年としては非常に早く感じる、不思議な感覚の年でした。 また、1年の約半分を病院で過ごした年でした。 生活を一変させた2月2日の出来事が、つい数日前の事のように鮮明に思い浮か…

クリスマス

一気に寒くなりました。 寒くなると血圧が高くなる傾向があるので、心臓病の人間はとくに気をつけるべき時期のようです。 次女には妻が付き添ってくれていて、元気な様子です。 24日、病院の計らいで小児病棟へサンタが来てくれて、子供たちにプレゼントをく…

4人の時間

元の病室に戻ってからの次女は、安定を取り戻しつつあります。 3食よく食べ、ミルクもノルマ量はクリアしています。 そろそろミルク卒業も近そうです。 何より次女と遊んで笑いながら過ごせるようになったのが1番嬉しいです。 相変わらず隙あらばベッド上で…

ほぼ復活

今日、次女は予定通りPICUを出て元の病室に戻りました。 食後に少量嘔吐することが時々ありますが、概ね復活できたようです。 元気にキャーキャー言いながらブリッジしたり、ぬいぐるみとの再会を喜びながらぶん投げたりしていました。 よかったなー。 あと…

復活前夜

今日から妻と付き添いを交代して、次女と再会しました。 まだPICUでの生活が続いていましたが、ついに明日、元の病棟へ戻れることになりました。 明日とる最新の採血結果が問題なければという条件がありますが、きっと大丈夫! 約2週間前にPICUへ入ったとき…

助走期間

体調不良と闘う次女は、PICUでの管理を続けています。 1週間ほどかけてようやく改善の兆しが見え、昨日から妻が付き添えることになったので一緒にいてくれています。 始めはやつれ気味の表情でしたが、ママとの再会が嬉しかったようで、すぐにニコニコの顔が…

次女の闘い②

体調不良がつづいていた次女は、昨夜もほぼ寝られず、今朝から39.7℃の高熱を出してしまいました。 ぐったりして元気なく、いつも私がやるとケラケラ笑ってくれる踊りや遊びなども、初めて無表情のままでした。 連日の寝不足、離乳食とミルクが止められている…

次女の闘い

次女は先日からの体調不良がつづいており、ちょっと辛そうです。 何度も出る鼻血、その影響で胃にも血が溜まり、大量の血が混ざって真っ黒になった便が出ています。 血栓予防の薬が仇となり、なかなか止まりません。 医師の判断でミルクと離乳食は完全にスト…

命懸け

昨日の早朝、次女の泣き声で起きました。 最近では聞いたことのない強い泣き方で、急に嘔吐を3回。 その後も吐けるものがないのに吐こうとしていて、顔色も悪いようでした。 そして便に若干の血が混ざっているのを確認。 看護師や当直の医師がきて診てくれま…

予兆

最近ずっと背中の右側にビリビリとした痺れが続き、湿布を毎日ペタペタしておりました。 寝てるとき以外は常に痺れがあって、なかなか苦しめられましたが、、 ようやく今日消えました!体が軽い! たぶん病室の環境による肩凝りから来てます。 ちょうど今、…

新しい選択への期待

昨日テレビで、iPS細胞の技術をコロナやその他の医療に活用することを目指すという話が流れていました。 拡張型心筋症の新しい治療法も、理想的に研究が進めば5年〜6年後には保険償還されるという話があり、期待してます! すでに一部の心筋症には、iPS細胞…

病室のエクソシスト

ここ2週間は私が自宅にいる側で、長女と過ごしていました。 最近長女がご飯を食べるとき、スプーンで食べ物の仕分けをします。 そして食べ終わるときに、仕分けられた2グループの食べ物が残ります。 これらは、ママと妹の分だから帰ってきてから食べてもら…

キープ

昨日は私の心臓に病気があることが発覚して以来5回目の診察を受けてきました。 前回10月に心臓MRIを受けたので、その結果についてがメインでした。 ちなみに心臓MRI、20分ほどで完了する脳のMRIなどと違い、1時間も機械の中で横になっていなきゃいけません。…

大事な48時間

主治医からの提案で、48時間だけ次女を病院で預かってもらい、その間に夫婦そろって長女と過ごす時間を与えてもらいました。 長女にとっては何ヶ月もなかったパパママが揃った日。 どんな反応をするんだろうと思っていましたが、素直にとても喜んでくれて、…

娘の相棒

次女の相棒として毎日活躍してくれている、補助人工心臓というものを紹介します。 左室補助人工心臓エクスコア LVAD (Left Ventricular Assist Device) 通称:VAD、エクスコア 心臓の病気で重症心不全に陥った患者が、心臓移植を受けるまでの命綱として着け…

娘が自分を知るとき

今回、オンラインで心臓移植に関わる医師、看護師、患者の方々それぞれの実体験を聞かせていただける機会がありました。 ここでの患者とは、実際に心臓移植を受け、現在も元気に生活をされてる移植経験者の方々。 移植にたどり着くまでの間に、とてつもない…

当たり前ではない成長

最近、次女がよく硬いおもちゃをカミカミしています。 何やってんのかと思ったら、下の歯茎から0.5mmぐらいの白くて硬いものが!! ついに、歯が生えてきました! 成長曲線内になんとか留まって育ってくれてたけど、歯がなかなか生えてこないなーと思ってい…

日本の移植事情

日本の移植事情について考えてみた。 現状、他国との差、なぜ少ないのか。 〜臓器移植法〜 日本では1997年に「臓器移植法」が施行され、脳死患者からの臓器提供が可能になった。 その後2010年に法改正され「改正臓器移植法」となった。 改正で何が変わったの…

私の心臓について

次女が患った「左室心筋緻密化障害」「拡張型心筋症」 これらは20〜30%の確率で遺伝性の場合があると言われている。 私の家系にも妻の家系にも、分かる範囲では心臓関係の病気で亡くなった人はいなかった。 主治医からは、大丈夫だろうが気になるなら家族の…

あの日から今まで④(4月〜10月)

3月24日から付き添い入院が始まった。 2週間ごとに夫婦で交代して、次女への付き添いと長女との生活をなんとか回している。 付き添い生活は想像していたより過酷で、コロナ対策のため親は完全に監禁状態になっている。 基本的に病室から出られず、次女が寝て…

あの日から今まで③(3月)

3月は、次女の命の危険を生々しく感じた月。 でも同時に、それを乗り越える次女の強さを目の当たりにした月でもあった。 3月1日 次女は入院している病院から、移植に向けて補助人工心臓を装着するため、大きな大学病院へ移った。 今回も次女は救急車で、私た…

あの日から今まで②(2月)

次女が入院した2月2日から2日後、病院から面会についての電話がきた。 後で考えればたった2日だったが、この待っている時間は地獄のようだった。 何があったか完全には理解できていない長女の明るさがなければ、一体どうなっていたか。 2月5日から面会ができ…

あの日から今まで①(2月2日)

「何も起こらないよう尽くしますが、確実な命の保証はできません」 「心臓移植が必要になる可能性があります」 耳に焼きついている言葉。 2021年2月2日に、人生で初めて言われた言葉。 いま次女は病院にいて、私の目の前でおしゃぶりを吸ったりおもちゃを掴…