親父と娘〜心臓移植を越えて乾杯へ〜

同じ心臓病の娘と親父。娘の移植を乗り越え乾杯を目指す。娘を守るかっこいい親父でありたい。

2021年ラスト

 

2021年がもう少しで終わります。

 

 

今年は、1日1日は早く、2週間はやや長く、1年としては非常に早く感じる、不思議な感覚の年でした。

また、1年の約半分を病院で過ごした年でした。

 

 

生活を一変させた2月2日の出来事が、つい数日前の事のように鮮明に思い浮かびます。

衝撃的な事が起こると、そのとき関わった人たちの顔や言葉が脳に焼きついて離れなくなるものだと知りました。

救急車を見る度に、その日がフラッシュバックします。

 

 

3月に始まった、付き添い入院と自宅生活を夫婦で2週間ごとに交代する暮らしはずっと続いており、色々大変ですが何とか成立できています。

親が次女の成長を毎日欠かさず見られることは本当に幸せです。

 

しかし付き添い入院中には、理不尽と感じてしまう場面も少なからずあります。

病院側に人手が足りないのは理解できるのですが、付き添う親を無償の労働力として扱うのが当然の事になっている現状は苦しいです。

そして子供を救っていただいているので声を上げられる人もなかなかいないという悪循環。

どうにかならないものか。。

今後の改善に淡い期待を持つことしかできません。

 

 

次女の拡張型心筋症が発覚して以降、同じ病気で頑張っている子や、心臓移植にたどり着いて元気に生活している子、そのご家族などと繋がりをもつことができ、強い励みになっています。

 

しかし本当に悔しいですが、移植にたどり着く前に亡くなってしまった子の訃報も耳にしました。

 

 

この病気の怖さと、日本で移植を受けることがどれだけ高いハードルなのか、痛いほど思い知らされました。

今年の国内での小児心臓移植は8月までの4件で止まったままです。。待っている子は次女を含めて50人近くいます。

アメリカならおそらく1日で越えられてしまう件数。絶望的な差です。

 

 

そしてそんな恐ろしいものを、私から次女へ遺伝させてしまったことへの罪悪感は一生消えることはありません。

 

 

それでも、次女は頑張って今を生きてくれています。

もしかすると2月2日に失われていたかもしれない命を今日まで繋げてきてくれました。

明日からも頑張ってくれるはずです。

私も一緒に頑張ります。

 

 

 

来年は家族揃って年越しできることを願います。

 

良いお年を!