パプリカ
移植待機821日目。
次女は今日も巡りあわせを待ちます。
5月は私自身の定期的な心臓検査があり、現状維持できているようでひと安心。
6月は、次女の受けている小児慢性特定疾病医療費助成という国からの難病助成の更新手続きをする月で、病院・市役所・保健所に平日度々行かなきゃいけない月。頑張ろう。
次女の付き添いは週末を挟む短期間の形で、時々妻と交代してます。
体重が増えてきて、徐々に2歳児らしくなってきました。
しばらくストップしていたバギーにまた乗れるようになったり、言葉の真似がかなり増えてきたり、成長を感じます。
バギーに乗ってるときの余裕ある表情とポーズは親父のツボに入りました。
大好きなパプリカポーズもうまい!たぶん1日30回はパプリカ聞いてます。
しかし一方で最近までなぜか貧血がずっと続いていて、ぎりぎりを維持していましたが、ついにまたヘモグロビン値が一段階下がったので、先日輸血をしました。
献血をしてくださってる方々に本当に感謝。。
次女は輸血ルート確保のための注射で一切泣かなくなり、本当に強くなりました。切ないですが。
輸血後はしっかりと値が復活し、顔色も良くなりました(顔が明らかに赤くなったと感じるぐらい輸血前の顔が白かったようです)。
でもまだまだ課題はあり、ご飯や水分をなかなか積極的にとってくれず、とくに水分量が最近落ちてるので採血データで脱水が認められ、もう少し頑張って飲ませるよう医師に言われました。
が、難しい。
ほぼ生後すぐからずっと病床にいる子供に育児をするのは本当に難しいと感じます。
家での育児すらもちろん難しいのに、どうすれば良いのやら。。
でもこうして悩みながらも次女が生きられていて、いま元気でいることは奇跡。
一緒には居られていないが、娘2人が毎日を過ごせていることは奇跡なんでしょう。
忘れそうになるけど大事にしたいものです。
サプライズ
移植待機788日目。
今日も次女は巡りあわせを待ちます。
母に協力してもらい、昨日から5日間夫婦と長女で過ごせる時間をもらっています。
長女のアイデアで、先日誕生日を迎えたママにケーキを作って、帰ってきた日にサプライズしようという大作戦を決行しました。
結果は大成功!
楽しいし妻は喜んでくれたし、長女がアイデアを出してちゃんと実行してくれたことに感動!
妻と長女が笑い転げてるのを見るのも久しぶりで、和みながら眺めてました。
そして次女が帰れていないことが悔しく思えます。
次女の心臓を苦しめている訳の分からん病気が消えてくれたらなー。
4人揃えばもっとにぎやかになること間違いなしなので、その日を楽しみに、まだまだ頑張ろうと思えました。
早く終われ
移植待機750日目。
今日も次女は巡りあわせを待ちます。
この数日間、原因がハッキリしない嘔吐が続いていますが、、
全体的には元気に過ごしてくれています。
先日、新聞に次女を含む心臓移植を目指して何年も頑張っている子供たちの記事が掲載されました。
みんな、生きるか死ぬかの毎日を送っているとは思えないほど素敵な笑顔で写っています。
最近グリーンリボン交流会という移植医療の普及啓発を目指す会に参加し、移植経験者の方々や移植医療に関心をもってくださっている方とお会いしました。
そこで4年半もの間心臓移植を待っている子供がいることを初めて知り、想像を越えた長期の闘いに衝撃を受けました。。
また、心臓以外の臓器の移植についてや、脳死ドナーだけでなく生体ドナーからの移植にも大きな困難があることを知りました。
微力でしかないですが、自分に何ができるか考えるためにまだまだ知るべきことがあると思いました。
ここ最近、移植について国会で議論が起こりつつあり、岸田首相が課題把握と改善の必要性にも言及しました。
子供の長期入院に伴う24時間の付き添いについても見直しの声があがっています。
この流れを逃すと改善のチャンスは二度とこないのではないかと感じます。注目していきます。
この間、長女が相談事があるというので聞いてみると、
「パパ、あのねー、じつは○○(次女)にまた会いたくなっちゃったんだー」
と言っていました。
普通はあらたまって言うことじゃないのになー
これが長女にとって、打ち明けていいか迷うことなんだと思うとなんか辛いなーと思います。
もうすぐ終われこんな生活。
金メダル
移植待機716日目。
次女は今日も巡りあわせを待ちます。
次女への心臓の提供を待つ親として、知っていなければならないことがまだまだたくさんあることを以下の記事で知りました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c8fa0cb98d361f2a0bc4cad606729ffc6e524594
脳死となったお子さんの臓器を提供することをご家族が決断されるまで、そして決断されたあとの気持ちの動き。
脳死判定と検査。それを見守ることの苦しさ。
提供後のご家族の思い。
知っておくことは待機者側の責任であるように感じます。
読む度に苦しくなりますが、それでも我が家は待ちます。
そして、次女の移植待機と私たち夫婦の付き添い入院がどのようなものであるかについて最近テレビで報道されました。
昨年夏〜冬にテレビ局の取材を受けたものです。
これまでアメリカへ渡航するケースについて報道はあっても、国内での小児移植待機やそれに伴う付き添い入院についてフォーカスしたテレビ報道はほぼなかったように思います。
貴重な機会をいただけて取材班の皆さんに感謝しています。
以下のYouTubeページで見られます。
知っていただき、考えるきっかけになれれば嬉しく思います。
最近の次女は状態が安定してきて、ご飯も一時期よりは食べてくれるようになったので体重が久しぶりに増えてきました。
かれこれ1年ちょっとの間、体重が増えず悩んでいました。。ようやく少しずつ前進。
私の職場の素敵な先輩が、頑張っている娘2人へと金メダルチョコをくださいました。
ありがとうございます!!
次女は人生初の金メダルをこんな顔↑で見つめていたようです。
しかし確かに、この子たちは金メダルに値するだけの頑張りをしてくれています!
娘たちに負けず、頑張っていきます。
700日目
移植待機700日目。
次女は今日も巡り合わせを待ちます。
いま短期間だけ付き添いを交代して私が次女の病室にいます。
夫婦お互いに、少しでも気分転換しないと続きません。
ずっと病室で付き添っている妻は心身とも疲労がたまる一方だろうし、仕事に戻っている私も次女のことが頭をよぎるし良い意味でも悪い意味でもいつ病院から連絡がくるか分からないという緊張感があります。
1ヶ月とちょっとぶりに再会した次女は、嬉しいことに徐々に状態は良くなってきており、ご機嫌で親父と遊んでくれています。
以前に増して、次女のいろんなところが長女に似てきたことを感じます。
笑いのツボ(親父の変顔とか)、真似されるのが好きでいろんなポーズをとって真似を促してくるところ、こちょこちょされるの好きなところ、パプリカ踊るの好き(しかも上手い!)なところなど!
何気ない行動をちょっとふざけてみせるとゲラゲラ笑ってくれたり、目が合ったときに急にお互いの真似が始まっていろんなポーズをしたり、という流れが長女といるときと全く同じでびっくりしています。
パプリカダンスの上手さも2歳当時の長女と比べてあと一歩で互角までいけそう!
姉妹が一緒にいられたら、さらに似てたのかなー
あと数日、いっぱい遊んで過ごすぞー
最近NHKで「病院ラジオ」という番組がありました。
サンドウィッチマンが各地の病院内で即席スタジオを作り、患者や家族をゲストに招いて話を聞くという番組です。
不定期で放送されていますが、最近あった回では長野県立こども病院が舞台でした。
その中で、心臓移植を待っていた4歳の娘さんを亡くされたママさんの話があり、大変苦しい胸中を語られていました。
また他にも多くの子供たちが出演し、病気と闘いながらも気さくにサンドウィッチマンと話す姿と言葉にやられました。
どの子も、闘病の中で自分の人生と本気で向き合っていると感じました。自分が同じ歳のころ、将来のことをこんなにしっかり考えて語ることなど絶対にできませんでした。
そして2月7日放送の「世界仰天ニュース」で心臓移植に関する話が流れます。
次女や私と同じ拡張型心筋症を患い、補助人工心臓を着けて数年待機し、国内で心臓移植を受けた元高校教員の30代男性の話です。
私もその方と時々やり取りをしていて、経験談から学ばせていただいています。
お時間ある方はぜひ。
変化後の生活
移植待機688日目。
今月で2歳になった次女は、今日も巡り合わせを待っています。
私が仕事復帰し、生活が変わってから2週間ほど経ちました。
仕事はなんとか少しずつ慣れてきています。
ただ以前は当たり前にこなしていた事もまだおぼつかないし、同僚に助けてもらってばかりで足を引っ張っていると感じます。
何より休んでいた2年間での業務のデジタル化に追いつけていない感がすごいので、早く吸収していかねば。
また我が家の特殊な状況について職場で共有してくれていて、理解してもらえていることに救われています。
毎日定時で切り上げていますが、それでも距離的に長女のお迎えがぎりぎりなので電車を降りてからは毎日ダッシュです。
おかげで心臓の維持に必要な適度な運動は日課になっているかも。
まあ無理はせず、諦める日は素直に諦めることにします。
長女は早い時間から登園になり、お迎えは真っ暗になってから。
それでも機嫌良く過ごしてくれているようでホッとしています。
でも妹とママを恋しく思っている言葉もよく伝えてきます。我慢してること、分かってる。
長女にとって2歳から始まった家族の揃わない日々が4歳になっても続いていて、酷なことだと思う。
どうしても生活をこなすことで手いっぱいになることが多いけど、せめて存分に甘えられる時を日々の中で与えてやりたい。
今はどんなにバタバタでも朝食と夕食は一緒に座って食べる、週末は全力で遊んで過ごす、時々次女のいる病院へ行って直接会えなくとも(病棟ルールで面会禁止)ママと妹を近くに感じる時間をもつ、などしています。
ママと過ごしている次女は、最近まで極度の貧血がつづき、輸血をしました。
数値的には過去1番の貧血でしたが2回の輸血で脱しました。
以前のレントゲンで肺が白くなっており、肺うっ血が起きていた可能性を言われています。
本人の機嫌は落ち着いていて、少しずつ状態は改善しているのだと思いますが、昨年11月の開胸手術以降なかなか絶好調にはなれていないように思えます。
しかし本当に本当に毎日頑張っています。
そして手元に、日本臓器移植ネットワークから移植待機登録更新の書類がきました。
移植待機を継続するには年に1回費用を支払い、更新手続きをしなければなりません。
これで2回目の更新ですが、もうそういう時期かーと。あっという間に丸2年が経とうとしていることに、何とも言えない気持ちです。
まあ2年経つから生活が変わったわけですが。。
がんばれ我が家!!
2023年スタート
移植待機670日目です。
次女は今日も巡り合わせを待ちます。
2023年になりました。
長女と2人の年末年始は、かなりの脱力生活でした。
家庭状況とコロナもあり、とくに大きな予定を立てずにいたので毎日公園へ行くor家でダラダラして過ごしてしまいました。
5日から仕事に戻りますが、まず朝起きられるのかが心配です。
気合いを入れねば!!
長女が最近よく言います。
「〇〇(次女)はそろそろ帰ってくるんじゃない?」
「〇〇(次女)とパパとママと一緒に暮らしたいの」
先月一晩だけ家族4人一緒にいられたことは長女にとって大きかっただろうし、本音を言葉にしているのだと思います。
ずっと我慢してるんだもんな。
今年こそはそれが叶う年になると信じよう!!
そう考えるとダラケてる場合じゃないなと気合いが入ってきます。
次女は病院でママと元気に過ごしてくれています。
笑顔も怒ってる顔も見せてくれて、手術後のしんどさはすっかりなくなっているように思えます。
その調子で巡り合わせをパワフルに待とう。
昨年もやったことですが、年始のタイミングで昨年1年間の次女の医療費明細を確認しました。
明細の束は分厚く、もはや1つの冊子に見えます。
なんとなく見返していくと、、
おびただしい数の投薬、注射、検査、輸血、手術などの記録。
注射は1年間で60本ほどでした。
1歳の体でこんなに辛いことを本当によく耐えて頑張ってるんだなと痛感させられました。
補助人工心臓エクスコアをずっと着けていますが、もし保険適応されていなかった場合の使用代は月およそ500万円と表記されています。
こちらも改めて驚かされ、同時に日本の保険制度や難病助成のありがたさが身にしみます。
今年は仕事に戻り、うまく生活を回せるか不安もあります。
でもきっとこの生活も長く続くわけじゃないと希望をもって進んでいきたいです。
もう2年も耐えてる我が家は、多少のことでは潰れんぞと強く考えるしかない!!
そして当事者として日本の移植医療の普及にも微力ですが貢献できるように努めたいです。
次女のように明日の保証がない日々を過ごしている子供がたくさんいます。
大人もたくさんいます。
でも何年も待ちながら、亡くなっている人がたくさんいます。
単純にドナーが増えればいいとは言いません。
しかし万が一自分や家族に移植が必要になったとき、臓器提供に関わる場面が急にやってきたとき、どうするか。
デリケートで話題に出しにくいことですが、当事者になったとき急に全てを考えて決めることは非常に難しいです。
事前に家族で話したり、意思表示をしておくことで、万が一のときにまず自分や家族が救われます。
そして決断次第では究極の優しさで誰かの命をも救うかもしれません。
当事者として、考えるきっかけであり続けたいと思います。
2023年も頑張るぞー